花菖蒲

『古事記』や『日本書紀』の時代にも、伝染病がたびたび流行して多くの人が亡くなったと書かれています。当時は病気の原因も治療法も不明なため、素朴な薬草治療を行うのが精一杯だったようです。代わりに重視されたのが祈祷でした。
疫病をしずめるために宮中で始まった祈祷の儀式には、のちに庶民に広がり現代に伝わるものもあり、5月5日に菖蒲の葉を飾る風習もそのひとつ。611年に推古天皇が大規模な薬草狩りを行った日、この故事にちなんで菖蒲の葉を風呂に浮かべたり、笹の葉で包んだ粽(ちまき)を食べたりする風習が生まれました。
新型コロナウイルス退散を願って、花菖蒲をドライエンボス。

ドライエンボッシングアート

真っ白な紙にドライエンボスを施し、「白と影」の清楚で美しい世界を生み出すアートです